このページは、「はじめてのCoffeeScript(清水美樹著、工学社刊、ISBN978-4-7775-1734-3」」のサポートマニュアルです。

[12]Hubotのホームフォルダとその構造

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 前の文書[11]で、Hubotが起動できるようになりました。しかし、ずいぶん長いコマンドでしたね。
なぜそのようなコマンドになるのかを、「Hubotのホームフォルダ」の構造から確かめておきましょう。

hubot, coffeeに対応する実行ファイル

hubotコマンドに対応する実行ファイル

 前の文書[11]で、「Hubotのホームフォルダ」と呼ぶべき場所を確認しました。
図1がその中身です。
図1 「Hubotのホームフォルダ」の中身
上の 図1の中に、「ドット」のつかない「bin」フォルダがありますね。
そこに「hubot」というファイルがあります。実は、それがhubotコマンドの実行ファイルです。

coffeeコマンドの実行ファイル

また、図1にはさらに「node_modules」フォルダがあります。
それを開けると、図2のように「coffee-script」フォルダがあります。
図2 「node_modules」の中にさらに「coffee-script」
上の図2の「coffee-script」フォルダを開けると、「ドット」のつかない「bin」フォルダがあって、そこにようやくcoffeeの実行ファイルを見つけることができます。
図3 図2の「coffee-script」フォルダにある「bin」フォルダ

Hubotの起動に必要な2つの実行ファイルのまとめ

以上、コマンドhubotに相当する実行ファイルと、コマンドcoffeeに相当する実行ファイルは、それぞれリスト1及びリスト2の場所にあることが確認できました。

 
リスト1 コマンドhubotに相当する実行ファイル
 hubotfolder/node_modules/hubot/bin/hubot

リスト2 コマンドcoffeeに相当する実行ファイル
hubotfolder/node_modules/hubot/node_modules/coffee-script/bin/coffee

図4 真のhubotファイルとcoffeeファイルの位置

Hubotの起動コマンドのしくみ

「node coffee hubot」が実行コマンドの基本

Hubotは、CoffeeScriptで動きますから、Hubotの起動コマンド「hubot」は、CoffeeScriptの実行コマンド「coffee」で動きます。 さらに、コマンド「coffee」と、その実行対象の「hubot」をつなげるのが、「node」コマンドです。
コマンドだけで表現すれば、基本はリスト3のとおりです。
リスト3「node」「coffee」「hubot」コマンドを用いてHubotを起動するコマンドの基本
 node coffee hubot

 ただし、それぞれの実行ファイルの場所が、システムに認識されるかどうかが問題です。 このうち、nodeはNode.jsのインストーラが、
「node」と打てば認識される

ように設定してくれています。
しかし、coffeeとhubotはそれぞれ、システムインストール場所を指定します。「Hubotのホームフォルダ」からの相対パスは、リスト4, リスト5のようになります。
リスト4 Hubotのホームフォルダから、リスト1への相対パス
node_modules/coffee-script/bin/coffee

リスト5 Hubotのホームフォルダから、リスト2への相対パス
 
bin/hubot

そこで、リスト3の基本形はは、 前の文書[11]で見た、リスト6のような起動コマンドになるのです。
リスト6  めでたく、このようになりました
node node_modules/coffee-script/bin/coffee bin/hubot


以上、書籍と電子文書を併用いただき、たいへん御不便をおかけしました。サポート・マニュアルで御覧いただく内容は以上です。あとは、第3章から、本書をお楽しみください。

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