この文書は本書「Androidアプリ開発逆引き大全500の極意」(秀和システム刊、ISBN978-4-7980-3734-9)で紹介しきれなかった内容をまとめたものです。
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短い、しかし大事なトピック
ここに書かれたトピックは、内容がまとまり次第、章ごとに新たなページに移動する場合があります。
AVDでよく起きる
アプリを起動しているのにLogCat(本書のTips111)にログが表示されない問題は、AVD（エミュレータ）でよく起きます。その理由は、AVDの起動が遅いためでしょう。LogCatは、Tips149で説明したADBにより、AVDとSDKで通信を行うことで表示されます。エミュレータの起動が遅いと、ADBがデバイスを検知できず、エラーとなるのです。
「コンソール」にエラーが出る
アプリをAVDで実行しているのに、LogCatになにも表示されない場合、「コンソール」の出力を見てください（Tips110）。リスト1のような記述がなされているでしょう。その中で「device offline」という表記があれば、「AVDの起動が遅いので通信がうまくいっていない」という可能性が大です。
リスト1 「device offline」という表記に注意
com.android.ddmlib.AdbCommandRejectedException: device offline
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図1 コンソールに出るエラー
LogCatが使えなくても実行はできる
以上のようにLogCatが使えなくても、アプリの実行はできます。しかし、アプリが失敗したとき、LogCatに出るエラー表示が原因を知る強力な手がかりとなります。そのため、LogCatが沈黙したときの対処法は心得ておきたいものです。
答えは「なにかのはずみでつながる」
ひどい話ですが、ADBでAVDと通信できない場合の対処法の基本は「何かのはずみでつながる」です。何かを適当にいじったり、何かをやり直すと、そのはずみでつながります。昔機械が動かなくなった場合叩いてみたのと似ています。
そのような「叩き方」の例を以下に紹介します。
実行デバイスを切り替えたときにおこりやすい -> ログをクリア
デバイスがLogCatにつながらないエラーは、特に実行デバイスを「実機からAVDへ」「他のAVDへ」切り替えたときに、さらに起こりやすいようです。このような場合、まず「ログをクリア」します(Tips111)。
図2 LogCatのログをクリアするボタン
DDBSで「デバイス」を選択
LogCatは、Androidのデバッグシステム「DDMS」のツールの一つです。
「DDMS」の他のツールは、「DDMSパースペクティブ」に切り替えることで表示できます。(DDMSについてはTips114、パースペクティブについてはTips060-061)。
図3 「DDMS」を出す操作例
「DDMSパースペクティブ」では、左側に有効なデバイスの一覧が表示されます。そこに今起動している（が、ADBとつながらない）デバイスが表示され、「offline」と表示されていると思います。それをクリックしてみるのも「叩き方」のひとつです。
図4では、「online」となっています。
図4 「デバイス」をクリックすると 「offline」が「online」になるかも
ADBをリセットする
図4で「デバイス」が表示されている欄の上部のツールボタンで、小さい逆三角、すなわちそこをクリックするとメニューが開く印をクリックします。開いたメニューの中から「Reset adb（ADBを再始動）」を選ぶのが、決定的な方法です。
図5 ADBをリセットする
なぜ上の方法を最初に説明しなかったかと言いますと、この作業の過程で「いつのまにか」デバイスがオンラインになることがあるからです。
「デバイスが対応していない」ときのエラー
OpenGL ES（特に 2.0）で起動エラーが出るとき、「LogCat」を見てください。リスト2のようなエラーが書かれていませんか。（具体的な「数字」は違うかも知れません。
リスト2 LogCatに表示されるOpenGLのエラー
java.lang.IllegalArgumentException: No config chosen
at android.opengl.GLSurfaceView$BaseConfigChooser .chooseConfig(GLSurfaceView.java:874)
......
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図6 LogCatにリスト2のエラーが出ている様子
このエラーが出たら、「デバイスがOpenGL（特に2.0）に対応していない可能性が大です。特にAVD（エミュレータ）ではOpenGLへの対応が充分でないので、実機で同じアプリを実行してみてください。
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